叱ってくれる人がいますか

30代も半ば、いい大人になったいま、叱られることってなかなか少なくなってきているなあ、と感じています。

 

たとえば仕事において。

10年近くキャリアを積むと、自分でできることは増えていて、守備範囲もかなり広がってきていると感じています。すこし乱暴に聞こえるかもしれませんが、そんな私に対して、頭ごなしに叱ってくる人はめったにいないし、何か意見があっても建設的な議論に終始します。

もちろんわからないこと、知らないことはあるのですが、教えてくれる人はいても、叱る人はいない。

一方で、後輩や新しく入ってきた方たちに対して、周りに対するリスペクトが欠ける行為があった場合、それが繰り返される場合、時として叱る側に立たなければならないことが増えてきました。

 

またたとえば家庭において。

妻にせよ、子供にせよ、彼女たちに注意されることはあっても、叱られることはないなあ。たとえば脱ぎっぱなしの靴下を、「洗濯機に入れておいてね」と注意されることはあっても、「どうして洗濯機に入れないの!」と叱る(怒る)ことはない。まあ、性格的なことはあるかもですが。。。

一方で、子どもが危ない行為をしていたとき。たとえば歯ブラシをくわえたまま走り回る、とか。何度注意しても同じことを繰り返すときは、叱ります。家でも、叱る側に立っていることが多いのです。

 

つまり、自分で「これはよくないな」「相手にとって失礼かな?」と思う感度は、これまで以上に強く持っておく必要があると感じています。自分を律する必要がある。他人任せにできない。それは、礼儀作法でもあり、コミュニケーションにおいて大切なことではないでしょうか。

 

恥ずかしながら、先日祖母のもとへ行く機会があったのですが、日々の仕事で忙殺されていて、手土産を準備する余裕がなく、手ぶらで行ったんですね。すると今朝、母から久しぶりに叱られまして。本当に恥ずかしいのですが、「それ(てぶら)はないやろ」と。その時に言ってよとも思ったのですが、母なりに気を遣ってくれたのだろうなとも思いつつ。自分自身もどこか後ろめたい気持ちがあったので、言ってくれて改めて「失礼だったな」と気づき、素直に受け止めることができました。

 

振り返ると、ずいぶん久しぶりに叱られたなあ、なんて思って。

叱られることは、気付きを得られるチャンスでもあるなと、母から久しぶりに叱られて気が付きました。良い気づきをありがとう、おかあさん。